郷土の未来をつくるコミュニティペーパー(山形県庄内地方の地域新聞)
Community News Web Site

新型コロナのワクチン接種
医療従事者3月、65歳以上4月から
庄内 集団接種会場を絞り込む

 国が米製薬大手ファイザーの新型コロナウイルス感染症ワクチンを特例承認し、日本国内でもようやくワクチン接種が始まった。医療従事者から先行し、次に65歳以上の高齢者、基礎疾患のある人などと順次接種を広げていく計画。ワクチンがいつどの程度届くのかなど不透明な部分も多い中で、山形県と県内市町村でも接種に向けた準備を手探りで進めている。

超低温冷凍庫の配置始まる

写真

酒田市民健康センターに置かれた超低温冷凍庫

 県は健康福祉部内に新型コロナワクチン接種総合企画課を1日に設置した。専任と兼任を合わせて36人体制で、優先する医療従事者へのワクチン接種の準備と、医療従事者以外の接種を実施する市町村への支援と調整を進めている。
 同企画課では、医師や看護師、薬剤師、事務職員、医療機関の委託業者など、県内の医療従事者を3〜4万人と見込み、対象者を調査中。2月下旬まで対象者を取りまとめる。
 3月初旬からワクチン接種を始める計画。ワクチンは接種が2回必要で、1回目と2回目を21日間空ける必要があるため、医療従事者の接種を終えるのに最短でも6週間を要し、実際には7〜8週間が必要ではないかとみている。
 一方、ワクチンを保管する超低温冷凍庫は、9日の日本海総合病院を皮切りに、12日までに県内14カ所に設置した。庄内では同病院と荘内病院、酒田市民健康センターの3カ所に配置した。この3カ所から各医療機関にワクチンを配送して接種を進める。
 超低温冷凍庫には、1本5人分のワクチンが195本入った箱が20箱入る。6月までに既設の14カ所を含む100カ所に設置する見込み。具体的な設置箇所は各市町村が検討する。
 県内の65歳以上の高齢者は30万〜35万人で、4月から接種を始める計画だが、医療従事者の接種が終わってからとなるため、時期はずれ込む可能性もある。

鶴岡市   接種会場は旧町村にも

 鶴岡市では健康福祉部内に新型コロナウイルスワクチン接種対策室を1月4日に設置した。健康課や長寿介護課、福祉課などと兼務する職員12人が、4月1日から行う65歳以上の高齢者の接種に向け、準備を進めている。
 市では、65歳以上の高齢者4万5千人のうち3万4220人76%が接種すると想定している。
 集団接種を基本に、荘内病院と鶴岡協立病院では入院患者などに個別接種する方向。高齢者施設の利用者と従業員は、各施設で接種できるように調整している。
 市は鶴岡地区医師会・荘内病院・鶴岡協立病院・市社会福祉協議会・三川町でワクチン対策鶴岡・三川合同本部を1月28日に設け、接種体制の確認や調整を図っている。同医師会も2月10日、会員200人がグランドエル・サンに集まり、市と県の担当者から接種体制の説明を受けた。
 集団接種の会場は、旧鶴岡市と旧町村の市公共施設に各1カ所設け、日時をずらして開く。コールセンターは外部に委託して、3月1日に開く予定。クーポン券の発送後は接種の予約受け付け先になる。
 超低温冷凍庫の配置は、国の計画で月約1台に限られるため、どの医療機関にいつ置くか調整している。
 クーポン券の発送は、国が示していた3月12日に向けて印刷を手配していたが、国が3月下旬に遅らせたことから、見通しが立たない。
 対策室長の伊原千佳子健康福祉部参事は「ワクチンがいつ、どれだけ届くかもまったく決まっていない。準備は進めているが、4月1日から始められるかは不透明」と話した。

酒田市   高齢者にクーポン券郵送

 酒田市では健康福祉部健康課内に新型コロナウイルスワクチン接種対策室を1日設置した。1月12日に設けた専任職員4人のプロジェクトチームに、健康課と兼務の職員6人と新たに専任職員3人を加えた計13人体制に拡充し、65歳以上の高齢者へのクーポン券郵送などの準備を進めている。
 同対策室によると、市内の65歳以上の高齢者は約3万6千人。同市が日時と会場を決めて行う集団接種と、医療機関などでできる個別接種のどちらにも対応できるように、酒田地区医師会と相談している。
 集団接種の会場は、市内の公共施設の中から数カ所に絞り込んでいる。酒田市国体記念体育館のような大きな施設では駐車場と会場が遠く、高齢者が歩くのが大変なことから除き、適度な規模の施設を選ぶ。
 初めに1時間で何人接種できるかを決めないと、他を決められないため、川崎市のように模擬訓練をする必要があると考えている。日本海総合病院と酒田地区医師会とは情報を共有して、打ち合わせを進めている。
 クーポン券には名前や番号等が記入され、3月中旬〜下旬に配布する見込み。集団接種の日時と会場、個別接種ができる医療機関などの情報を同封する予定。
 クーポン券を受け取ったら、接種を希望する日時や会場、医療機関などを選び、電話で予約する。コールセンターに電話受付業務を委託して電話予約を受けるほか、インターネットでの予約もできる。具体的なことは今後、決まり次第広報していく。

三川町   なの花ホールが主会場

 三川町では、町内の65歳以上の高齢者約2500人のうち、接種の希望者を7〜8割と見込む。集団接種の主会場は文化館なの花ホールを想定し、場合によっては町民体育館も併用する。接種日は、医師を派遣する鶴岡地区医師会と調整する。
 当日は▷受け付け▷医師2人による問診▷看護師数人による接種▷薬液補てん▷約15分間の経過観察▷帰宅―という流れ。ほかに町の保健師や職員が出動する。会場整理係も必要になる。
 接種は1時間当たり100〜120人、1日当たり600〜700人、期間3日間と見積もっている。
 同町健康福祉課の中條一之課長は「想定通りの人数をこなせるのか。川崎市の事例を参考に模擬訓練もしたいが、実際にできるかは分からない。医師会の判断になる」と話す。
 集団接種と並行して、施設接種も病院、特別養護老人ホーム、老人保健施設、グループホームなど10施設で行う。65歳未満でも、入所者などと接する機会が多い職員は接種対象になる。

庄内町   集団接種の模擬訓練予定

 庄内町では新型コロナワクチン接種プロジェクトチームを、阿部金彦副町長をリーダーに庁内各課の職員11人と2月1日に設けた。
 高齢者は集団接種を想定し、模擬訓練を行う予定。同町の来年度の65歳以上の高齢者は8064人。
 接種会場は旧余目町と旧立川町に分けて開く考え。公民館や文化施設など、全部で何カ所にするかは今後検討する。町内全ての医療機関から協力が得られることになったため、各所と連携しながら準備を進める。

遊佐町   2カ所で集団接種

 遊佐町では健康福祉課が担当する。町内の人口約1万3400人を接種の対象者とし、65歳以上の高齢者5800人には4月以降に公共施設2カ所で集団接種する方針で検討している。


トップへ戻る