郷土の未来をつくるコミュニティペーパー(山形県庄内地方の地域新聞)
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庄内
2市1町で相次ぎ実施
ペイペイ決済の還元キャンペーン

 電子決済のペイペイで支払うとポイントが還元されるキャンペーンを、鶴岡、酒田、庄内の2市1町が6月まで相次いで行っている。3〜4月に実施している鶴岡市では利用が想定を超え、還元用の予算を3・1倍に増額することを21日の市議会臨時会で可決した。遊佐町でも年度内の実施を検討している。(本紙取材班)

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鶴岡市、還元の予算3倍に

 鶴岡市では3〜4月の2カ月間、対象のペイペイ加盟店で買い物をすると支払額の20%が還元される。
 還元額の予算は1億5千万円だったが、3月31日までの1カ月間の実績は1億3487万円に上り、予算額を上回る見通しとなった。このため市は21日の市議会臨時会に3億1600万円の増額を提案し、可決された。増額分の財源は、地方創生臨時交付金が2億3713万円、地域振興基金からの繰入金が7886万円。
 経済効果は、単純計算では5倍の6億7438万円になるが、ペイペイ側から分析や検証に必要なデータをもらう契約にはなっていない。臨時会では新政クラブの議員から▶前年同月比など実質的な効果を検証すべきではないか▶他市町村民も利用できるのに、交付金だけでなく自主財源も使うことをどう評価するか―などの疑問も出た。
 還元額の業種別内訳は多い順に▶各種小売8499万円▶飲食2539万円▶サービス2264万円▶娯楽70万円▶医療・保険・公共サービス60万円▶交通・宅配・運転代行53万円。
 還元対象となる加盟店数は4月15日現在1186店。このうち既存加盟店は1月31日現在810店だったので、差し引き376店46%増えたことになる。
 1店当たりの還元額は13万64円。業種別では多い順に▶各種小売が338店で25万1465円▶医療・保険・公共サービスが3店で20万3159円▶娯楽が4店で17万4936円▶飲食が298店で8万5188円▶サービスが385店で5万8830円▶交通・宅配・運転代行が9店で5万9608円。
 市ではペイペイの使い方などを説明する市民向け講座を4回開き、計117人が参加した。参加者は50歳代以上が9割で、70歳代以上が3割近くを占めた。高齢者の利用状況は不明だが、「ペイペイを使う高齢者は一部に限られる」と指摘する事業者もいる。


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酒田市のキャンペーンチラシ

酒田市は5月に再び実施

 酒田市は昨年10〜12月に、庄内で最初に実施した。5月も前回同様30%を還元する。還元予算は5億円で、原資には全額、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を充てる。
 期間中の還元上限額は1万円分。対象店はコンビニやドラッグストアなどの大手チェーン店を除く市内のペイペイ加盟店。
 市商工港湾課によると、加盟店数は22日現在、昨年の終了時の887店より増える見込み。市のホームページで30日に公開する予定。
 ペイペイの使い方相談会を市役所で26、27日に開いた。ソフトバンク酒田みずほ店とゆたか店でも、予約して期間中に相談できる。
 昨年は還元額の予算が当初2億4千万円だったが、利用が想定を超えたため追加補正した。最終的に6億6383万9746円を還元した。
 酒田市みなと市場テナント会長の小松祐輔・小松鮪専門店代表は「コロナの状況が今後どうなるか分からず、手放しで喜べないところはあるが、昨年は庄内中心の買い物客が増えたこともあり、期待感はある」と言う。
 酒田市中町中和会商店街振興組合の脇屋直紀理事長は「消費喚起になり、店側にとって経済対策の役割があることはもちろん、利用者側には3割安く買えるという福祉的な意味もある。非接触でのコロナ対策や、デジタル化推進という面でも良い」と話した。
 一方で「スマートフォンを持っていない高齢者世代や、ペイペイに加盟していない店にとっては恩恵が無いということも忘れてはいけないと思う」と語った。


庄内町6月、遊佐町も検討

 庄内町でも6月に実施する。還元額の予算は2400万円で、原資は全額、酒田市と同じ国の交付金。
 加盟店は大手チェーン店を除く町内の店舗。4月15日までに約100店加盟していた。同町商工観光課では、この機会に電子決済を町内に浸透させようと加盟店を募集しており、250店まで増やしたい考え。
 還元の上限額は1万円分だが、同町に何度も足を運んでもらうために、買い物1回につき最大還元額は4千円分までとする。
 遊佐町も電子決済を使った還元事業の今年度内導入を検討している。同町産業課によると、町商工会などと話し合いを進めており、早ければ町議会6月定例会で具体的な内容を説明したい考え。電子決済の種類は酒田市や鶴岡市の事例を参考にしたいと話している。
 三川町では、ペイペイではなく、町独自のサービスを検討している。


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