郷土の未来をつくるコミュニティペーパー(山形県庄内地方の地域新聞)
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鳥海南工業団地
東北電力などがバイオ発電所を建設
県内最大、24年10月に稼働予定

 再生可能エネルギー事業や不動産開発などを手掛ける(株)オリンピア(東京都中央区)は21日、東北電力(株)(宮城県仙台市)と静岡ガス&パワー(株)(静岡県富士市)の2社と共同で、遊佐町の鳥海南工業団地に「鳥海南バイオマス発電所」(最大出力5万2900キロワット)を建設・運営すると発表した。出力規模は木質バイオマス発電所では県内最大となる見通し。2024年10月の運転開始を予定している。

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木質燃料を酒田港で荷揚げ

 オリンピアが事業主体として2016年8月に設立した鳥海南バイオマスパワー(株)(東京都中央区、西村和広代表取締役)に、東北電力と静岡ガス&パワーが出資参画する。3社の出資比率は東北電力75%、オリンピア15%、静岡ガス&パワー10%となる。
 これに伴い、鳥海南バイオマスパワーの代表取締役に東北電力の白戸敏則発電・販売カンパニー再生可能エネルギー事業部事業企画副本部長が15日付で就いた。本社も仙台市に置く。
 オリンピア開発部や東北電力報道・プロモーションユニットなどによると、敷地は山形県が所有・管理する同工業団地の用地5万313平方メートルを購入し、発電所本体とバイオマス燃料用の貯留倉庫を整備する。用地は6月にも取得し、7月から土地造成に入る予定。
 年間発電量は一般家庭約12万世帯分に相当する見通し。固定価格買い取り制度(FIT)を使い、発電した電気は全量を東北電力ネットワークに売電する。
 発電プラントは、三菱重工業(株)が100%出資する三菱パワー(株)のボイラーを採用する。燃料は東南アジアや北米から木質ペレットとパームヤシ殻(PKS)を年間計約22万トン輸入する。
 輸送船は酒田港に着岸し、貯留倉庫までセミダンプトレーラーで運送する。燃焼灰は基本的に中間処理業者に処理を依頼し、リサイクル製品として使う方針。
 地元から社員を採用するのかどうかは未定で、総事業費は非公表としている。
 同計画を巡っては、オリンピアが15年から県と用地取得に向けた協議を始め、鳥海南バイオマスパワー設立後に自主環境影響評価を行い、19年夏には酒田、遊佐の両市町と、大気や水質、騒音・振動、悪臭といった環境保全に関する協定を締結した。
 その後、プラントメーカーから、環境への負荷低減と発電効率の向上を可能にする最新技術の提案があり、プラント計画の変更を決断した。ボイラーを小型化して排出ガス量を変更前より約5%削減し、大気環境の負荷低減を図った。プラント計画の変更で騒音の低減にもつながったという。
 本紙の取材に応じた石橋真一・オリンピア開発部長は、同団地への進出を決めた理由を「酒田港が近く、送電線への接続もしやすく、工業用水の確保と排水がしっかりしていることなどが決め手になった」と話した。


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