郷土の未来をつくるコミュニティペーパー(山形県庄内地方の地域新聞)
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三セク酒田駐車ビル(株)が自己破産へ
清水屋の破産手続き進めるためか

 昨年7月に閉店した百貨店・マリーン5清水屋に隣接する、酒田市の第三セクター「酒田駐車ビル(株)」(同市中町2丁目、堀正彦代表取締役)は5月31日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。負債総額は今年2月末時点で約1億5400万円といわれるが、変動している可能性があるという。

駐車場・家賃収入が激減

年間売上は3分の1に減少した
年間売上は3分の1に減少した

 民間の信用調査会社(株)帝国データバンク山形支店が今月13日に発表した。酒田駐車ビルは事後処理を日詰直史弁護士(鶴岡市ほなみ町)に一任した。同社が運営していた立体駐車場は、地元の中通り商店街振興組合(菅野弘幸理事長)が引き継ぎ、運営している。
 酒田駐車ビルは、1976年10月に発生した酒田大火後の復興計画に基づき、市を筆頭株主に地元企業が出資して78年3月に設立。駐車場経営と貸しビル業を手掛けていた。当初2千万円だった資本金は増資を繰り返し、現在は1億9380万円。このうち筆頭株主の市は30・4%に当たる5900万円を出資している。
 マリーン5清水屋や一般顧客、地元企業を得意先とし、結び付きの強かったマリーン5清水屋の買い物客の駐車場サービス券収入などに支えられ、2003年2月期には約1億2千万円の年間売上高を計上した。
 しかしマリーン5清水屋が閉店し、昨年8月5日に山形地裁酒田支部に自己破産を申請したことで、駐車場収入が激減。22年2月期の年間売上高は約3900万円まで落ち込んだ。今期に入っても、テナントの撤退や駐車場利用者数の減少に歯止めがかからず、事業継続は困難と判断した。
 酒田駐車ビルは、マリーン5清水屋を運営していた(株)マリーン5清水屋に対し、計9900万円の債務があることが分かっている。駐車ビルの堀代表取締役は、マリーン5清水屋の代表取締役も兼任している。駐車ビルが自己破産申請の準備に入った背景には、マリーン5清水屋の破産手続きを進めたいという、堀代表取締役など関係者の意向があるものとみられる。

市は5900万円出資

 酒田駐車ビルが自己破産申請の準備に入ったことを受け、丸山至市長は14日、「中心市街地のにぎわいを創出するために同社に出資し、その運営を支援してきた。しかしマリーン5清水屋の破産整理に伴い、マリーン5清水屋に対する多額の債務返済見込みが立たないなどの経営状況などを考慮し、再建のための新たな出資はしないと判断していた。今後、破産法に基づき清算が進められると思われるが、経過を注視していきたい」との所感を発表した。
 これに対し一部市民の間からは「出資金の5900万円は税金だが、それが回収可能かどうかの問題に言及しないのはおかしい。市には筆頭株主として経営責任があり、こうした事態を招いたことに対し責任の所在を明らかにするべき」と指摘する声が出ている。

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