郷土の未来をつくるコミュニティペーパー(山形県庄内地方の地域新聞)
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鶴岡市加茂の風力発電計画
ラムサール湿地への影響指摘
JREの地元説明会で住民が

 ジャパン・リニューアブル・エナジー(株)(JRE、東京都港区、資本金400億円、竹内一弘代表取締役社長)は7月12日、鶴岡市加茂に計画している発電用大型風車の大山地区説明会を、大山コミュニティセンターで開いた。参加した住民からは、ラムサール条約登録湿地の大山上池・下池に飛来する鳥類や、林野庁指定自然休養林の高館山と周辺の動植物への影響を心配する声が出た。(編集部課長・土田哲史)

住宅から400メートル、市基準に抵触か

風車の建設予定地

 JREによると、計画では全高182~143メートルの発電用風車最大8基を、加茂坂トンネル東側の標高50~200メートルの尾根筋に設置する=図参照=。出力は1基当たり6100~4200キロワットで、総出力は約4万キロワットを見込む。 
 風況調査を今夏から約1年間行い、事業化が見込めるようならば環境影響評価の手続きを23年1月に始める。一般市民向けの説明会は23年1~7月に予定し、27年春に着工し、28年末の運転開始を目指す。
 大山地区説明会では住民から、上池・下池に飛来する鳥類や高館山と周辺の動植物への影響を心配する声が出た。JREは今後の環境影響評価で調査する考え。
 JREが公開した資料を基に地図上で計測すると、風車の建設予定地は上池から約2キロにあり、高館山とは尾根でつながっている。
 建設予定地と住宅の距離は、今泉が約400メートル、加茂が約500メートル。鶴岡市は「鶴岡市における風力発電施設の設置等に係るガイドライン」で、風車と住宅等との距離を600メートル以上と定めているため、JREの計画は市のガイドラインに抵触する可能性がある。 
 説明会を傍聴した草島進一市議は「ラムサール条約登録湿地にあまりにも近い。登録湿地は全国に53カ所しかなく、登録湿地の希少性を理解していないのではないか。予定地は猛きん類が生息する県内随一の野鳥の宝庫。動植物の生態系に重大な影響を与える可能性がある」と指摘した。
 上池・下池の保全活動を行っている、庄内自然博物園構想推進協議会長の櫻井修治・大山自治会長は「まだ事業者と顔を合わせた段階で、事業の詳細がはっきりしていないので何とも言えない。事業者が今後示す計画を見て認めるかどうかを判断していきたい」と話した。

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