郷土の未来をつくるコミュニティペーパー(山形県庄内地方の地域新聞)
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鶴岡市監査委
市民有志の監査請求を却下
渋谷耕一市議の政活費巡り

 鶴岡市民有志6人が、同市議会最大会派・新政クラブ所属の渋谷耕一議員が2016~20年度に受け取った政務活動費の車賃(ガソリン代)の一部は不正ではないかとして、市長は返金を求めるべきとの住民監査請求を5日に行ったが、同市監査委員は16日付で、政務活動費収支報告書の公開から1年以上経過していることから、請求の要件を満たさないとして却下した。(佐藤萌)

 監査請求で指摘したのは、①16年度に新潟県立リウマチセンターで計3回調査したとしているが、病院関係者と会った記録は無く、調査と言えるのか。家族の治療に訪れた際のガソリン代を申請したのではないか。
②海水浴場や海洋ごみの調査のため18~20年度に各1回、湯野浜などを訪れたとしているが、どんな調査をしたか不明。
③遊佐町枡川鮭漁業生産組合のふ化場などを20年度に計6回訪れたとしているが、コロナ禍で来訪を断っている時期や、ふ化場の仕事が終わっている時期に当たる。本当に訪れたのか。
④20年度の収支報告に添付したガソリン代の領収書には、単価が1リットル当たり164円と毎月記載していた。単価が1年間同じなのは不自然―の4項目で計約20万円に疑いがあるとした。
 市民有志6人のうち4人が5日に同市監査委員事務局を訪れた。有志代表の金内彌一郎さん(72)が「市議会でのお詫びと説明に納得いかず、最も疑義を感じることに関し、住民監査請求を行うことにした」と話し、叶野明美・代表監査委員に監査請求書を手渡した。
 市監査委員事務局は20日に却下の理由をホームページで公開した。それによると、地方自治法第242条第2項は監査請求できる期間を「当該行為のあった日または終わった日から1年を経過したときは、これをすることができない。ただし正当な理由があるときは、この限りでない」と規定していることから、16~20年度の政務活動費収支報告書は、市議会ホームページで公表されて1年以上経過しているため、要件を満たしていない―などとしている。
 その一方で、(新政クラブが)同収支報告書の訂正や返金処理をし、政務活動費の手引きを改定したが、いまだに住民が納得できずに監査請求を出していることから、市議会として今後も透明性の確保に努めることを望む、との文言を記した。
 渋谷議員が16年度に新潟県立リウマチセンターを訪れた時の同収支報告書を見ると、例えば「5月27日、新潟県新発田病院医療実態調査、自宅~新発田~自宅、250キロ」といった記述しかなく、家族の通院に同行していたことは分からない。
 金内さんは「一般市民はホームページに載った時点で怪しいかどうかなどは知りえない。今年2月以降の新聞報道やその後の議会での議論で初めて内容を知ることができたわけで、ホームページに載せてから1年経っているからと却下されたことには納得がいかない。今後どうするかは、6人で話し合いたい」と話した。

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