郷土の未来をつくるコミュニティペーパー(山形県庄内地方の地域新聞)
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庄内町
図書館と水彩画記念館が再開
開架書籍2割増え皆の居場所へ

 新築した庄内町立図書館と改修した同町内藤秀因水彩画記念館が5月2日に全館オープンする。従来と同じく二つの建物がつながり、「絵のある図書館、本のある美術館」を具現化した。図書館内に絵の展示コーナーを作り、書架スペースにも絵を展示する。記念館には、絵のテーマに合わせた関連書籍を掲示する壁面書架を設けた。

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木材をたくさん使った広い開架スペース

地元産材を多用し大空間

 図書館は「みんなが集い、学び、ふれあい、つながる図書館」を基本的な考え方とし①新しい本や情報との出会いの図書館②資料・情報の検索提供業務の充実など頼れる図書館③子ども読書活動の推進など育む図書館④未来に誇れる図書館⑤町民の第三の居場所として広がる図書館―を目指した。
 建物は鉄骨造一部木造の平屋建てで、延べ床面積は約998平方メートル。外観は同町周辺の山並みをイメージした。屋内は柱が少ない一つの大空間で見通しが良く、県産・町産材をたくさん使い木の香りがする。
 図書収容能力は約9万8千冊。開架スペース約562平方メートルに旧図書館より2割多い約5万2千冊が並ぶ。
 開架スペースを囲むように、キッズスペース約26平方メートル、靴を脱いでくつろげるおはなしのへや約30平方メートル、多目的室約38平方メートル、学習室の静かな部屋約21平方メートル、郷土資料室約21平方メートルなどを配した。
 座席は開架スペース約40席、学習室11席、学習コーナー7席、飲食もできるカフェコーナー9席。バリアフリーで書架の間の通路も広くし、車椅子でも通りやすい。多目的トイレや授乳室、おむつ交換台も設けた。
 水彩画記念館は、従来からの鉄筋コンクリート造一部木造2階建て、延べ床面積約429平方メートルのままに、内装などを大幅改修した。メインの展示室は1階が約98平方メートル、2階が約31平方メートル。図書館の閉架書庫だった部分を、特別展示室約40平方メートルと常設展示室約50平方メートルに改装し、企画展の展示期間中も内藤秀因の絵画を常設展示できる。
 図書館と記念館の整備工事費は6億379万円。
 佐藤晃子図書館長は「環境は整備できたので、運営していく中で基本コンセプトを形にしていきたい。第三の居場所という存在になるように、1年を通して人が集えるイベントを企画する」と話した。

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