郷土の未来をつくるコミュニティペーパー(山形県庄内地方の地域新聞)
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庄内の10校146選手が出場
全国高等学校総合体育大会 22日開幕

 全国高等学校総合体育大会が九州北部を主会場に21日~8月20日に開かれる。庄内からは10校の146選手が17競技に出場する(水泳を除く)。前号に続き庄内の選手を団体戦を中心に紹介する。掲載は順不同、文中敬称略。(本紙取材班)

2年連続5位以上入賞狙う
鶴岡東高校卓球部男子

 鶴岡東高校卓球部男子は18年連続18回目の出場。団体戦は昨年5位入賞した。今年も5位以上を狙う。
 梅木大智主将(3年)は「1本ずつ粘り強く戦ってくる。絶対に勝つという気持ちで昨年を上回る4強以上を目指す」と意気込む。
 梅木主将は今年7月に中国で開催された国際大会「ワールド・テーブル・ユースコンテンダー香港」に個人で出場し、ベスト16に入った。強烈なドライブを軸に多彩なプレーができる。
 梅木と組んで県総体ダブルスを制した阿部鴻憲(2年)は、チーム唯一のサウスポーでサーブが得意。高山卓彦(3年)と志賀亘佑(同)は、長身を生かして力強い球を打つ。
 野中琉雅(同)と水野登偉(2年)は素早い動きで両ハンドを使い分ける。石塚雄人(同)はバックハンドが強い。

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前列左から阿部鴻憲、水野登偉、石塚雄人
後列左から梅木大智、志賀亘佑、高山卓彦、野中琉雅

技の美しさ磨き決勝へ
庄内総合高校体操部

 庄内総合高校体操部は、経験値も生かし決勝進出を目指している。団体メンバーは阿部来煌(3年)、浅岡光(同)、木村柊二(同)、齋藤凌玖(同)、羽角脩虎(2年)。個人戦には羽角を除く4人と神林琉維主将が出場する。
 阿部は6種目すべてに強いオールラウンダー。特に床と跳馬、鉄棒は得点源となる。今年からトカチェフに挑戦し、試合では一度も失敗していない。木村は急成長中。跳馬で伸身カサマツ1回ひねりに初挑戦してきっちり決めた。浅岡は特に床は技の難しさを表すDスコアが高く、トップレベルの実力を持つ。
 技の美しさを表すEスコアを上げるため、一つ一つの着地をきちんと止めるなど精度を高めていく。神林主将は「繰り返し練習をしてEスコアを上げ、悔いの残らない試合をしたい」と意気込んだ。

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左から浅岡光、阿部来煌、羽角脩虎、齋藤凌玖、木村柊二、神林琉維主将

走り勝ち速い展開で得点
羽黒高校男子バスケ部

 羽黒高校男子バスケットボール部は、走って速い展開からの正確なアウトサイドシュートなどで、点を取られたら取り返す超攻撃的なバスケで8強を目指す。
 加藤誠大主将(3年)と八木叶(同)の2人のポイントガードの攻撃が強み。自ら切り込み守備を引き付けて外にボールを出したり、そのまま特典したりと縦横無尽。
 一関泰吾(同)と柏﨑歩人(2年)はどこからでも3ポイントシュートを放ち得点力が高い。センターのサインビルグ・オチル(同)は守備にリバウンドにと、献身的にチームを支える。得点が欲しい時の菅野柊(3年)、高さを出す高橋玄樹(同)と山岸大夢(同)など全員に役割がある。
 高さと戦うため、さらにスピードを上げ多彩な攻撃パターンで挑む。加藤主将は「相手より走り、得点を取り続ける」と力強い。

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加藤主将(前列左から4人目)と選手たち

減点少ない演技で予選突破
鶴岡東高校体操部

 鶴岡東高校体操部は、団体総合得点142点以上と、決勝進出を目指して練習を重ねている。
 乙坂星寧(2年)は背が高く手足も長いため、平均台や床の演技が優雅。豊村あい美(同)はバネがあり跳馬と床で力強い演技をする。石向香羽(同)は床が得意。けがを乗り越えて以前の演技が戻ってきた。鈴木あこ(1年)はフレッシュな演技に期待できる。橋本麻咲主将(3年)はけがが治り、しっかり準備して臨む。
 出場する4人はこれから試技会をして決める。上位3人の点数が団体得点になるため、ベストを三つそろえることを意識し、技の美しさを表すEスコアを上げ、減点の少ない演技を作り上げていく。橋本主将は「落ち着いて演技ができるように皆で声を掛け合い、予選を通過したい」と話した。

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左から橋本麻咲主将、石向香羽、豊村あい美、鈴木あこ、乙坂星寧

新校の名に恥じない活躍
致道館高校アーチェリー部男子

 致道館高校アーチェリー部男子は初出場。前身の鶴岡南高校時代から数えると、4年連続、11回目の出場となる。
 小角知主将(3年)は「致道館となって初の高校総体であり、致道館の名に恥じない活躍が期待されていると思う。上位を狙えるメンバーがそろった。まずは予選を通過して8強以上の入賞を目指す」と意気込む。
 冬から筋力トレーニングを強化し、最後の1射まで安定して撃てるように体を鍛え上げてきた。
 県総体個人優勝の五十嵐大翔(2年)は、県総体2日目で72射計604点を記録。門脇優安(同)は5月の練習で同602点を出した。小角主将は夏の練習で同580点を取り、長南剛志(3年)は7月の練習で36射計289点を記録するなど、それぞれ自己ベストを更新した。まだ伸びる手応えは十分にある。

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左から門脇優安、五十嵐大翔、長南剛志、小角知

1射1射集中し上位入賞
致道館アーチェリー女子

 致道館高校アーチェリー部女子は初出場。鶴岡南、北両高校アーチェリー合同チームからの通算では、3年連続3回目の出場となる。
 鶴北出身の菅野由貴主将(3年)は「学校統合による初出場だが、練習は両校で一緒にやってきた。中学から競技経験のある選手がそろった。1射1射に集中して8強以上を目指す」と意気込む。
 県総体個人2位の菅野主将は、今春の練習で自己ベストの72射計613点を記録した。チーム唯一の3年生であり、エース兼主将としてチームを引っ張る。
 県個人3位の木村日子(2年)は6月の練習で同554点を取り、小角和(同)は36射計273点を記録した。
 野崎剛顧問は「まだまだ波はあるが、自主練習を含めて多くの矢を撃ち込んだ成果で、自信を持って撃てるようになってきた。入賞する力はある」と励ます。

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左から富樫真花、木村日子、菅野由貴、小角和

6位以内入賞を目指す
酒田東高校山岳部男子

 酒田東高校山岳部男子は県総体で優勝し、登山競技団体男子に2年連続で出場する。全員2年生だが、強化している体力と上級生にも気後れしない果敢さで6位以内入賞を目指す。
 本間大嗣リーダーは「昨年は13位と入賞を逃したが、今年は昨年足りなかった部分を補えている」と自信をのぞかせる。
 競技は、1チーム4人が4泊5日の日程で登山隊を組み、10項目を100点からの減点方式で採点し得点を競う。初日は登山に必要な筆記試験があり、気象に山本晃友、天気図の作成・解析に齋藤幹太、自然観察に佐藤快成、救急医療に本間リーダーが挑む。2日目からは英彦山、岳滅鬼山(福岡県添田町)で体力、歩行技術、テントの設営と撤収などの登山行動に臨む。
 樋口駿監督は「運を含め、条件がそろわないと入賞は難しいが、やり切ってほしい」と期待を込める。

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左から本間大嗣、佐藤快成、齋藤幹太、山本晃友

2度目の6位以内入賞へ
酒田東高校山岳部女子

 酒田東高校山岳部女子は県総体で優勝し、登山競技団体女子に2年ぶりに出場する。歩荷訓練で鍛えた体力と周到な準備を強みに、6位入賞した一昨年に続き2度目の入賞を目指す。
 石川綾乃リーダー(3年)は「3年間支えてくれた近野匡生、樋口駿の両監督には、お世話になった。教えていただいたことを発揮できるよう頑張りたい」と決意を語る。
 各校1チーム4人が4泊5日の日程で筆記試験と体力、歩行技術、装備の適切さ、炊事、休憩時のマナー、 テントの設営・撤収などの実技に臨み、100点からの減点方式で順位を競う。
 初日の筆記試験では、気象を本間汐莉(同)、天気図の作成・解析を石川リーダー、自然観察を佐藤春菜(同)、救急医療を齋藤新菜(2年)が担う。2日目からは福岡県添田町の英彦山(標高1199メートル)、岳滅鬼山(同1037メートル)を会場に、登山行動に挑む。

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左から石川綾乃、本間汐莉、佐藤春菜、齋藤新菜

過去最高の8強超え優勝
酒田光陵高校剣道部男子

 酒田光陵高校剣道部男子は県総体男子団体で優勝し、3年ぶりに全国総体の切符をつかんだ。過去最高の8強を超え、全国優勝を狙う。
 相沢來玖主将(3年)は「先輩たちを超える成績を納めたい」と意気込む。
 先鋒・堀米秋嗣(同)は相手が出てくるところを打つ出小手が得意。次鋒・相沢主将は片手出頭面に切れがある。
 中堅・川木一臣(2年)は出小手に秀で、副将・小関唯聖(同)はつばぜり合いからの引き技にたけている。個人戦にも出場する大将・西堀颯人(同)は飛び込み面を中心に、多彩な技を繰り出す。鈴木翼(同)は出小手が武器で、後藤優宗(1年)は前に出る技に優れ、箕輪楓真(2年)は引き技が得意。
 齋藤司監督は「流れをつかみ、大将に回せれば、いい試合ができる」と期待を込める。

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前列左から堀米秋嗣、相沢來玖、西堀颯人
後列左から川木一臣、鈴木翼、後藤優宗、箕輪楓真

集中し一本一本を大切に
鶴岡工業高校弓道部

 鶴岡工業高校弓道部は、目標としてきた場に立つ喜びをかみしめ、3年間の集大成として悔いの残らない試合をする。予選突破、決勝進出を目指す。
 力の拮抗した3年生14人が切磋琢磨した中から選ばれたメンバーは、大前・佐藤秀星主将(3年)、2番・遠藤隼翼(同)、中・本間椋大(同)、落ち前・庄司佳祐(同)、落ち・小池亜杜(同)、控えの阿部倖大(2年)。県大会から不動の立ち順で、それぞれがしっかり役割を果たし、補い合ってきた。
 入部後に、姿勢だけの練習、ゴムを引いての練習と、弓を持つまでに4~5カ月を要した。そんな苦しい時期を乗り越えたこと、県大会優勝という結果も自信につながった。
 部のモットーは不撓不屈、絶対折れない心。佐藤主将は「これまで通りコーチの教えを守り一本一本を大切にしたい」と話した。

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左から阿部倖大、小池亜杜、庄司佳祐、本間椋大、遠藤隼翼、佐藤秀星主将

チームの総合力で入賞を
羽黒高校柔道部男子

 羽黒高校柔道部男子は3年ぶり12回目の出場。一人一人が与えられた役割を果たし、チームの総合力で8強以上入賞を目指す。
 後藤博主将(3年)は「挑戦者として思い切りぶつかる。全国に羽黒魂を見せつける」と話す。
 庄司翔(同)は立ち技の担ぐ、刈る、はねるの全てが得意な万能型。体が強く、巧みなステップワークでどこからでも技に入れる。
 後藤主将は、中学時代は病気で柔道ができなかったが、その悔しさをバネに大きく成長した。精神的な柱としてチームを引っ張る。
 須佐大祐(1年)は思い切りの良い柔道が得意。県総体個人90キロ級で優勝した。石原幸弥(3年)は先鋒で出ることが多く、勢いをもたらす。伊藤陽球(2年)は大きな声で鼓舞するムードメーカー。森川翔(同)は補欠だがレギュラーをおびやかすほど成長著しい。

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前列左から庄司翔、後藤博、石原幸弥
後列左から須佐大祐、伊藤陽球、森川翔

勢いに乗り3回戦進出を
酒田南高校空手道部

 酒田南高校空手道部は県総体男子団体組手で優勝し、全国総体に9年ぶりに出場する。1、2年生中心の若いチームだが、3回戦進出を目標に一戦必勝で戦う。
 安藤翔晴主将(3年)は「一人一人に個性があり、自分の役割を理解している。一つでも多く勝ちたい」と意気込む。
 安藤主将は上段への蹴りが得意な実力者。個人組手にも出場する。阿部広大(2年)は上段蹴りに切れがある。佐久間結太(同)はスピードが持ち味で、技への入りが早い。佐藤侑羽(同)は上段への突き技に冴えを見せる。中川耀仁(同)は上段への突き技を武器に、接戦に強い。松井逢空(1年)は上段への蹴りにたけ、渡會大翔(同)は長い腕を生かした攻撃ができる。
 佐藤一成監督は「勢いに乗れるのかどうかが上位進出の鍵になる」と語る。

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前列左から佐久間結太、安藤翔晴、中川耀仁
後列左から松井逢空、佐藤侑羽、渡會大翔、阿部広大

個人戦の出場選手

団体戦の重複選手は除く。
陸上▼致道館=渡部未來、成田栞▼鶴岡東=佐藤潤季▼酒田南=小松原歩、佐藤叶音
体操▼庄内総合=神林琉維
新体操▼酒田南=松永泰知
ソフトテニス▼羽黒=佐藤悠翔、齋藤翼、熊谷春輝、中易快翔、樋渡一葉、栗田みらい、戸川瑠花、後藤美羽
卓球▼鶴岡東=原菜々夏、大滝涼夏
柔道▼羽黒=五十嵐帆波、菅原愛菜、岸田小春
剣道▼酒田光陵=阿部寧桜
相撲▼加茂水産=田村蒼汰、板垣成▼酒田光陵=村上大祐
ボクシング▼酒田光陵=入澤大翔、加藤海翔
ウエイトリフティング▼鶴岡工業=大八木如柊、西村銀哉、秋野とわ、髙橋心愛▼羽黒=佐藤駿太、菅野樹▼酒田光陵=齋藤力、佐藤瞬斗、鈴木紘翔、齋藤陽央▼致道館=三井敏史
空手=▼酒田南=笹原のどか、佐藤宥成
ローイング▼酒田東=佐藤孝祐、青木里穂、富樫奏音▼酒田光陵=阿曽芽衣、加藤晴、後藤颯太、小松悠斗▼酒田西=五十嵐夢輝、佐藤海斗、池田朔、佐藤颯、大塚彪峨、菅原大知、石黒悠太
アーチェリー▼鶴岡工業=小池輝、小池綺佳
少林寺拳法▼酒田光陵=太田琥於、佐藤修弥、佐藤海誠

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