郷土の未来をつくるコミュニティペーパー(山形県庄内地方の地域新聞)
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本紙独自取材
庄内空港を東北の拠点空港に
格安航空成田・関西便計画の平賀清一社長に聞く

 格安航空会社(LCC)の(株)エア・リージョナル・ジャパン(東京都千代田区)が、2020年7月から庄内空港と成田、関西の両国際空港間に、それぞれ1日2往復の定期便を就航させる計画を進めている。同社の平賀清一代表取締役社長(67)は6月28日、本紙の単独インタビューに応じ、庄内空港を広域航空路線網の中心として機能する、東北地方のハブ(拠点)空港としていく考えを明らかにした。(編集主幹・菅原宏之)

2020年7月に1日各2便で

平賀社長

(株)エア・リージョナル・ジャパンの平賀社長

―庄内空港を選んだ理由は
 全日空に勤めていた時に庄内空港ビルの開設に携わり、親近感を持っていた。少子高齢化を背景に地方の衰退が進む中、庄内地域に密着した航空会社をつくり、地方創生に寄与したいとの思いもあった。また東京便を運航する全日空の運賃が高止まりし、路線網も十分開設されていない現状を、就航先の適地ととらえた。
 九州には福岡県の(株)スターフライヤーや宮崎県の(株)ソラシドエアなど、地場の民間企業が出資してつくった航空会社が多くある。それに刺激を受けたこと、全日空グループ内の貨物物流会社や中国系LCCの設立を手掛けたことが、今回の事業につながった。今秋にも手続きに入るが、国土交通省から定期航空運送事業の許可を得る自信はある。


中部国際空港便も計画

―事業をどう展開していくつもりなのか
 成田、中部、関西の3国際空港と東北地方の日本海側地域、九州の佐賀・熊本地域、米子(鳥取県)など山陰地域とを結ぶ航空路線網を展開していく。20〜23年度は3〜5機体制で事業基盤の確立を目指し、24年度以降は10機超体制で小包貨物・観光・飲食・国際線など付帯事業への進出も視野に入れながら、成長を目指す。
 庄内空港は東北地方のハブ空港としていく考えで、成田、関西の両国際空港に定期便が就航してから2年以内に、中部国際空港とを結ぶ定期便を就航させる。


成田、関西へは3千円台

―運賃はどうなるのか
 正規運賃は庄内―成田の片道で平均1万2千円程度、庄内―関西は同1万5千円程度になると想定している。庄内―成田―東京駅間に要する費用を正規運賃で試算すると、成田から都内に運行している千円の高速バスを使えば、同区間の費用は計1万3千円程度。全日空の正規運賃で試算した庄内―羽田―東京駅間をおおむね8千〜1万円下回る。
 2カ月半の事前購入割引運賃であれば、庄内―成田、庄内―関西とも片道3千円台と見通している。
―これから出資を募るとか
 地域のための航空会社になりたいという思いが強く、庄内のほか秋田、米子、富山、佐賀など就航を予定している地域の民間企業に出資を呼び掛けていく。資本金は25億円を想定している。
 内訳は十数億円を官民ファンドから調達し、就航を予定する各地域の民間企業からは、3分の1の8億円ほどを募りたい。
―地域との連携・貢献は
 庄内地域の人たちの利便性を高める一方、日本人観光客や成田、関西両国際空港からの訪日外国人誘致にも力を入れていく。これには地元の旅行会社や観光業者との提携は欠かせない。
 全日空の庄内―羽田便は一日4往復運航し、17年の利用者数は約39万人。庄内空港の滑走路を2500メートルに延長するためには50万人に増やさなければならない。我々が就航すれば、路線網の拡大による地域全体の需要増が期待できる。


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