郷土の未来をつくるコミュニティペーパー(山形県庄内地方の地域新聞)
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三セク決算㊤
経営健全化への取り組み待ったなし
酒田・鶴岡市会社法法人 赤字は3社増え11社中4社

 酒田、鶴岡両市が資本金の25%以上を出資する第三セクターの会社法法人11社のうち4社が2017年度決算で単年度赤字を計上し、4社が総額で6949万1千円の累積赤字を抱えていることが分かった。単年度収支が赤字の会社は前期の1社から3社増えたが、累積赤字の総額は1451万9千円17・3%減った。経営環境は悪化傾向が強まり、健全化への取り組みは待ったなしの課題となっている。三川、庄内、遊佐3町が抱える三セクの決算状況も探った。(本紙取材班)

酒田 単年度赤字は2社に

 酒田市が出資・出捐(寄付)するか有価証券を保有している法人と地方公社は、18年3月末現在、計62団体と17年3月末時点と同じ。内訳は有価証券(基金に属するもの除く)の保有が28団体、出捐が22団体、出資が12団体。(株)庄内運転者育成学園の株式を取得した一方、公益財団法人山形県建設技術センターを、市下水道課の所管から企業会計の市下水道事業会計に移した。
 62団体のうち酒田市が資本金の25%以上を出資し、筆頭株主になって施設運営を担う会社法法人は前期と同じ計5社=下表参照=。その17年度決算を見ると、単年度収支で赤字を計上したのは、前期から1社増えて2社だった。鳥海やわた観光(株)は6期連続の黒字から一転、大幅な赤字に転落。酒田まちづくり開発(株)も2期連続の赤字となった。
 一方、酒田駐車ビル(株)は10期連続、ひらた悠々の杜(株)と(株)最上川グリーンクリーンは2期連続で黒字を確保した。5社中3社が累積赤字を抱える。
 同市は25%以上の出資法人を対象に、今後のあり方を判断する指針を17年度内に策定する考えを示していた。しかし総務省が今年2月20日付で、①債務超過②実質的な債務超過③自治体に財政的リスクがある④自治体で取り組みが必要と判断―に該当する場合は、自治体が法人単位で経営健全化方針を作るよう求める通知を出した。このため市は、指針を検討中で、できるだけ早く策定する方針という。
 三セクは、設立目的やその達成状況、市が主体的に関わるべき事業かなどの再検証が必要。経営健全化への取り組みは待ったなしの課題といえる。


鶴岡 6社中2社が赤字を計上

 鶴岡市が18年3月末現在、株式を保有する株式会社は20社、出捐が20団体、出資が19団体の計59団体で、前年同月末と同じ。
 株式会社20社のうち、市の持ち株比率が25%以上で市が筆頭株主の会社は前年同月と同じ6社で、業種は観光レジャー4社、物産販売1社、生活衛生1社。各社の17年度決算状況は単年度黒字が4社、赤字が2社。累積赤字は1社だった。事業委託料や補助金など、6社に対する市の支出総額は1億6379万円で前期比1・0%減となった。
 日帰り温泉施設全体では利用者がここ10年間で3割減っている。全施設共通入浴券や各地域観光協会との連携など経営効率化や誘客に努めてきたが、経費節減や利用拡大にも限度はある。施設の老朽化に伴う大規模修繕の費用も懸念される。
 鶴岡市ではこれまでに鶴岡再開発ビル(株)、赤川スポーツランド(株)、(株)湯殿山観光開発公社の3社が解散に追い込まれた。17年3月に市が策定した鶴岡市行財政改革推進プラン(16〜20年度)では三セクの事業の必要性や将来性を検証して事業継続の是非を判断する方針が示されている。


庄内の自治体が資本金の25%以上を出資している第三セクター(会社法法人)の2017年度決算

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