郷土の未来をつくるコミュニティペーパー(山形県庄内地方の地域新聞)
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鶴岡市
新型コロナ経済対策おおむね好評
積極的姿勢を各業界で評価

 鶴岡市は、プレミアム率100%の飲食券の販売方法をめぐり市民の批判も浴びたが、企業の資金繰り支援策など経済対策はおおむね好評を得ている。(本紙取材班)

独自に34事業、19億2千万円

表
 鶴岡市は新型コロナウイルスの経済対策として、「宿泊・飲食業応援事業」を市議会3月定例会に上程したのを皮切りに、6月定例会までに専決処分1回を含め計6回、予算を補正した。市独自の事業は34事業、約19億2千万円に上っている。主な事業と5月末現在の実績は右表の通り。
 財源面では、市長・副市長の6月期末手当の減額で約377万円、市長旅費・交際費の減額約150万円、各種祭りの中止に伴う負担金・補助金の減額で約1500万円、料理人海外派遣・国外交流等食文化創造都市推進事業の見直しで約1千万円、海外姉妹都市との交流中止で約730万円など、事業の見直しで1億3千万円を捻出し、コロナ関連対策に振り替えた。
 鶴岡市議会では、議員間で情報を共有して市への提言を行うことを目的に、全議員でつくる「新型コロナウイルス感染症対策支援本部」を5月1日に設置し、市議会の対応を協議した結果、議会費のうち今年度中止した視察研修費715万円をコロナ関連対策の財源に充てるよう、市長へ5月18日に申し入れた。会議での協議内容や各会派の意見を集約し、6月議会中に市長へ提言する。
 鶴岡商工会議所は鶴岡タウンマネージメント機構と連携し、6千円分の商品券を5千円で販売する「商店街元気回復商品券」を6月30日から、1万5千セット、計9千万円分発売する。購入は一人3セットまでで販売場所と方法は検討中。


市内経営者の声
国の支援策は手続き面倒  業種や企業間で影響に差

 鶴岡商工会議所工業部会長の三村一郎・東北冷蔵製氷(株)代表取締役は「市のプレミアム付飲食券のドライブスルー方式の販売はお粗末だったが、企業向けの支援は実質無利子の融資制度などおおむね評価できる。売上が前年比5割減といった極端な条件がないので使いやすい。一方、国の支援策は手続きが面倒。国民や事業者の目線に立って、もっと使いやすい制度に改めてほしい」と苦言を呈した。
 同鉄工業部会長の畑田一志(有)畑田鐵工所代表取締役も「国と県と市の施策の連携がうまく取れていればベスト。もっと整理してもらいたい。特に国は事務をもっと簡素化して、必要な人や事業者に必要な支援がきちんと届くように改めてもらいたい」と要望した。
 同運輸交通部会長の村紀明・庄内交通(株)代表取締役社長は「評価は時期尚早だが、市はよくやっている。観光消費は日常消費と違い、消費者の心と懐に余裕が戻らないと大きな動きにはつながらない。ワクチンが完成するまでは厳しい状況が続くと覚悟している」と話した。
 同サービス部会長の難波真一・庄内環境衛生事業(株)取締役会長は「市の経営継続支援事業のように、国や県の支援対象にならない部分を市が補ってほしい。雇用を守るために継続的な支援をお願いしたい」と話した。
 同小売商業部会長の吉野隆一(有)木村屋代表取締役は「市は動きが速く、独自の経済対策をできる範囲で実施した。一方で毎週のように変わる政府方針に現場は混乱した。今後は医療崩壊ならぬ事務崩壊が問題化するのでは。感染拡大の第2波、第3波に備えて市民の要望をどうやって把握するのか、国の補助金をどうやって遅滞無く配布するかなどの工程表を作るべき。政治家が率先して関わってほしい」と要望した。
 同卸売商業部会長の阿部廣弥・阿部多(株)取締役社長は「市の飲食券はプレミアム率を下げて、もっと多くの市民が購入できた方が良かった。今後は経済を回すため、消費を盛り上げていく仕組みが必要。宴会などの自粛が続き、食品卸は打撃を受けている。県や市が具体的な注意事項や対策を出して宴会を勧めるのもいいのではないか」と提案した。
 山形県建設業協会鶴岡支部長の浅賀隆(株)浅賀建設代表取締役は「今のところ大きな心配はないが、新型コロナ対策に100兆円を超える莫大な国の予算が振り向けられたこともあり、今後の公共事業に影響を与えないのかという懸念はある」と話した。

●お詫びと訂正 前号新型コロナに関する酒田市の経済対策の記事で、もっけ玉電子チケットの販売額を39万8800円と掲載したのは利用額の誤りでした。正しくは販売額は381万9500円です。お詫びして訂正します。

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