郷土の未来をつくるコミュニティペーパー(山形県庄内地方の地域新聞)
Community News Web Site
郷土の未来をつくるコミュニティペーパー(山形県庄内地方の地域新聞)
Community News Web Site
全文掲載

故郷を思い、故郷を元気に
庄内の各界の新年の抱負[下]

 一輪車からロードレースに転身して活躍中の大学生プロ選手、Uターンしてきたアニメの作画監督、訪日外国人への対応や国際交流に取り組むDMO理事長、空き家の活用に取り組むNPO法人理事長に新年の抱負を伺った。

一輪車の頂点から自転車へ

写真

宇都宮ブリッツェン
阿蘓 来夢さん

 作新学院大学3年生でロードレースのプロチーム宇都宮ブリッツェンに所属している。昨年の全日本学生RCS第1戦第26回JICFオープンロードレース大会で2位になった。今年は全日本自転車競技選手権大会ロードレースで、10位以内の入賞を目指す。
 2005年旧平田町出身。年中児の頃、姉の影響で一輪車を始めた。東部中学校2年の時には、韓国安山市で開かれた一輪車の世界大会ユニコン19男子13~14歳の部50メートル片足乗り、100メートル、400メートル、800メートル、障害物スラローム、100メートル×4人リレーの6種目で世界一になった。羽黒高校3年の時には、静岡県沼津市で開かれた全国一輪車競技大会の400メートルと100メートル×4人リレーで大会新記録を出し優勝した。その後、本格的に自転車を始めた。
 作新学院大で自転車部に所属しながら大学3年の6月、宇都宮ブリッツェンに加入した。一輪車の経験が平衡感覚や体幹、コーナーの攻略に生きている。重いギアに耐え、足を速く回せるのが強み。子供たちが、自転車と言えば阿蘓来夢と憧れるような選手を目指す。

原点返り可能性広げたい

写真

テレビアニメの作画監督
アニメーター
柴田 由香さん

 テレビアニメの「九龍ジェネリックロマンス」「バクテン!!」や、遊佐町を舞台にしたオリジナルアニメ「ハローウィーゴ!」などで、作画監督やキャラクターデザインを務めた。
 遊佐町出身。夫のアニメ監督・益山亮司の後押しで、昨年1月に東京から酒田市に拠点を移した。東京で打ち合わせをするのは年数回。オンラインでデータをやり取りできるため、東京にいたころと変わらない環境で仕事を続けている。
 昨年はミライニのアニメイベントに出演し、合同会社とびしま主催のデザイナーやイラストレーターの交流会にも参加、サカタカダブラ蚤の市のポスターを作るなど、地域の人との交流が増えた。
 原作者の意向を尊重した絵にすることを心掛け、背景や色彩、声優の演技、音楽など作品全体のバランスを常に意識している。今年はアニメーターの原点に立ち返り、描くことに専念しながら、自分の可能性を広げたい。人とのつながりを大切にし、作ることが好きな人たちを巻き込み、イベントなどを通じて庄内を盛り上げたい。

観光地経営戦略を策定

写真

一般財団法人酒田DMO
理事長兼事務局長
荒井 朋之さん

 観光庁の「観光地域づくり法人」の登録更新に向け、2026年度に新たな観光地経営戦略(計画期間26~30年度の5年間)を策定する。同戦略には観光地としてのビジョンや市場戦略のほか、1人当たりの旅行消費額と延べ宿泊者数などに基づいた旅行消費額の達成目標も盛り込んでいく。
 酒田DMOでは22年5月の設立以来、酒田市内の企業と連携して台湾・台中市で物産展を開く一方、台湾からの修学旅行を受け入れるなど、台中と酒田両市間の交流拡大に注力してきた。
 これを土台に、26年度は観光やビジネス、視察などを含めた形で、両市の民間事業者同士が交流できる仕組みを作っていく。大型クルーズ船の酒田港への寄港が今年20回超となることなどを踏まえ、国内外の旅行者に対応できる地元の観光ガイドの体制整備にも取り組んでいく。
 今年も観光地域づくりの司令塔として、地元企業を含む官民の関係者と連携し、国内外の観光客の誘致や地域内外への情報発信などを通じて地域全体を売り込み、酒田の稼ぐ力を引き出していきたい。

空き家の活用など推進

写真

NPO法人こ家プロジェクト
理事長
菅原 脩太さん

 昨年1月にプロジェクトを設立し、酒田市空家等管理活用支援法人の指定を受けた。空き家情報の収集や情報発信、イベント開催、所有者に寄り添った相談と提案を行っている。昨年に受けた相談は55件、7割は市中心部以外の物件だった。
 酒田市日吉町の空き家1棟を買い取り、一部を事務所に、2階には26畳ほどの誰でも利用できるフリースペースを作った。酒田光陵高校ビジネス流通科のマルシェやクルーズ船客のおもてなし活動、写真や動画の撮影などにも活用された。
 学生から創作活動をする人たちが集まってきたり、近所の人が立ち寄ったりと新たな交流が生まれつつあり、活動を通じて空き家に興味を持ってくれる人が少しでも増えた実感がある。
 空き家問題は単純な売買だけでなく、どう使うか、何ができるか、活用策を考えることも一つの道。今年は物件情報と協力者・協力企業を募りながら、活動の継続と具体的な空き家の利活用事例を一つでも実現させたい。いずれは日和山周辺を空き家再生タウンにして中心市街地に人を呼び込みたい。

トップへ戻る