郷土の未来をつくるコミュニティペーパー(山形県庄内地方の地域新聞)
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庄内海岸林の松くい虫被害
前年の3倍、防除に加えて再生も
3月に新たな組織を設立

 庄内の2025年の松くい虫被害の発生状況は31万9795立方メートルで、前年の10万4396立方メートルから3倍に増え、過去最多となっていることが分かった。県では防除だけでなく、松くい虫に強い抵抗性クロマツや広葉樹などを植林して海岸林の再生も進める。県や庄内の自治体などで作る「庄内海岸林松くい虫被害対策強化プロジェクト会議」を発展させ、農業団体や民間企業など幅広く含めた産、学、官の「庄内海岸林再生プロジェクト会議」を3月に設立し、地域を挙げた取り組みを展開していく。

 県庄内総合支庁産業経済部森林整備課によると、25年の松くい虫被害は民有林23万5329立方メートル、国有林8万4466立方メートルを合わせた31万9795立方メートルに及んだ。夏季の高温少雨で、23年から被害が対前年比で倍増していたが、被害が拡大したことによる切り残しが増えたことで、ますます被害が増えた。
 民有林の被害を市町別に見ると、酒田市が16万8860立方メートルで最も多く、前年の5万4907立方メートルから207・5%増。次いで遊佐町が5万1940立方メートルで同1万3843立方メートルから275・2%増。
 鶴岡市が1万4490立方メートルで同6930立方メートルから109・1%増。庄内町が39立方メートルで同49立方メートルから20・4%減だった。
 これに対して対策費は、24年度の補正予算4億6570万円と、25年度当初予算3億324万8千円の計7億6894万8千円。被害木の伐採と薬剤の樹幹注入や散布など、防除を中心に使った。冬季に入ってから、酒田市から鶴岡市にかけての国道112号や、砂丘地施設園芸の農地脇での伐採を急速に進めている。同課では、クロマツが倒れると危険な場所を優先的に伐採していると説明した。
 25年の被害に対しては、25年度補正予算8億4810万円と26年度当初予算2億7290万円の計11億2100万円で当面対応する。これまではほぼ防除に充てていたが、再生にも大きく力を入れるとしている。
 抵抗性クロマツの育成などに取り組み、伐採により全くクロマツが無くなった所で風が強くクロマツが必要な所には抵抗性クロマツを植え、そうでない所では広葉樹などいろいろな木が生えている状態にする。
 同課では「防風の面だけでなく公園なども含めて海岸林を再生していく。まずは危険木を伐採しながら、残さなければならないクロマツには薬剤を樹幹注入するなどして残し、新たな植栽で再生を図る」と話した。

表
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